【新築 vs 中古】住宅ローンと50年後の資産差|今選ぶべき家の買い方とは?
あなたは、なぜ家を買いますか?
家族のため、老後のため、それとも「家賃を払うより得だから」?
でも、「新築購入は普通」「新築は資産」と考えるその感覚、果たして本当に正しいのでしょうか?
なぜ「新築を買うのが当たり前」とされているのか
その背景には、
- 戦後から続く“持ち家信仰”
- 国策として設計された住宅ローン控除・住宅金融公庫
- 「核家族×マイホーム=理想の家庭像」というイメージ戦略
こうした社会的な刷り込みがあります。
なぜ「売却」を考えないのか?
家は、株や投資信託と同様に「出口(売却・賃貸・相続)」を想定すべき資産です。
しかし、
- 「住み続けるから関係ない」
- 「終の棲家にするつもり」
- 「相続する予定」
と、資産回収やキャッシュ化を前提にしない新築購入が一般化しています。
なぜ「金利・メンテ費」は無視されるのか?
住宅営業現場では、
- 「月々の支払いが家賃並み!」
- 「今なら低金利!」
といった耳触りの良いセールスコピーが目立ちます。
ですが、実際は、
- ローン金利(35年で1,000万以上の利息)
- 20年目・40年目の大規模改修(1,500万円以上)
- 通常のメンテ費用・50年の光熱費
など、“将来支払う現実”は事前に細かく説明されないことも少なくありません。
なぜ家族構成の変化を想定しないのか?
本来なら
- 子育て期
- 子供の独立後
- 夫婦2人の老後
という生活の変化に合わせ、家のサイズやエリアを変えるのが合理的です。
しかし、
- 「家は一生もの」
- 「ずっと住むもの」
という固定観念が根強く、50年同じ家に住み続ける前提で建てる人が多いのが現状です。
40年ローンはさらにリスクが高まる
近年は40年ローンも一般化し、返済総額はさらに+500万〜700万円増加する傾向にあります。
また、40年ローンは
- 定年後も返済が続くリスク
- 老後資金の圧迫
- 住宅性能の劣化・家族構成の変化とのギャップ
など、柔軟性を失うリスクがより深刻化する可能性を秘めています。
「誰のための制度」なのか
- 国:住宅需要を促進し、景気循環を維持
- 金融機関:長期ローン金利の利益獲得
- 不動産業界:新築供給のビジネスモデル維持
こうした構造を支えているのが、「出口を考えない新築購入者」なのです。
試算:50年での新築 vs 中古型の徹底比較
出口を考えた場合、どれほどの差が出るのか?
次に、「新築を売却しない前提」と「中古住み替え型(出口あり)」で、50年後の支出と資産の差を具体的に試算します。
新築(50年住み続け・売却なし)
- 建物+土地購入:5,000万円(建物3,000万+土地2,000万)
- 35年ローン返済総額:6,400万円
- 20年目:1,000万円の改修
- 40年目:500万円の追加改修
- 通常メンテナンス50年分:400万円
- 光熱費(50年):850万円
- 土地は売却せず保有
新築のトータル支出:約9,150万円
50年後に手元に残る資産:土地2,000万円相当のみ(建物価値ゼロ)
中古×2回購入+住み替え型(50年目に2件目売却)
1件目(子育て期)
- 購入+リフォーム:2,500万円
- メンテナンス+光熱費:775万円
- 15年後に1,750万円で売却
1件目の実質支出:約1,525万円
2件目(夫婦2人用)
- 購入+リフォーム:2,000万円
- メンテナンス+光熱費:650万円
- 50年目に1,400万円で売却
2件目の実質支出:約1,250万円
中古型の総支出:約2,775万円
50年後に手元に残る資産:現金1,400万円(2件目売却益)
試算まとめ
項目 | 新築(売却なし) | 中古2回購入+出口あり |
---|---|---|
総支出 | 約9,150万円 | 約2,775万円 |
手元に残る資産(50年後) | 土地2,000万円 | 現金1,400万円 |
住まいの柔軟性 | 低い(固定化) | 高い(住み替え可) |
どちらの暮らしが、あなたにとって「良い家」か?
新築と中古+住み替えの差額は、金額ベースで約6,000万円近くにもなり得ます。
しかし、最終的に選ぶべきなのは「コスト」だけではありません。
本当に大切なのは、
「どちらがあなたにとって良い暮らしができるか?」という視点です。
- 長く安心して固定拠点を持ち続けたい
- 子育て後は家を縮小して、身軽に生きたい
- 老後の資金や自由を重視したい
人によって、「理想の住宅のかたち」は異なります。
結論として
最初に「買うこと」がゴールではなく、
「暮らしに合わせて家の在り方を選ぶべき」というのが私の提案です。
良い暮らしができる家こそ、理想の住宅。
「何を優先したいか」を改めて考えた上で、家づくりや家選びに向き合ってみてください。