ChatGPTが子どもの考える力を奪う?教育にAIを導入する前に考えること

子どもにAIを使わせたいと思ったことはありますか?

最近は「ChatGPTすごい!」「勉強に使える!」という声もよく聞きます。
たしかに、便利そうに見えますよね。

でも実際に使ってみると――
「これって、本当に子どもの“考える力”が育つんやろか?」と、疑問がわいている方も多いはず。

僕はChatGPTを初期から使い続けてきました。
その中で、ChatGPTの“便利すぎる返答”が、かえって思考を止めてしまう場面を何度も経験しました。
とくに、子どもや初心者が使うときに、その傾向が顕著にあらわれます。

そこから、「これは設計の問題かもしれない」と思うようになり、
試行錯誤の末に『ジミチ』という、ちょっと変わったマイGPT(カスタムGPT)をつくりました。

この記事では、「今のChatGPTにある教育的な課題」と、
そこに違和感を覚えた僕がたどり着いた「AIとの新しい関わり方」についてお話しします。

僕も子育てをしている身です。
子どもにはAIの言うとおりに動く人ではなく“自分で考える力”をはぐくんでほしい――
そんなAIとの付き合い方について、ぜひ一度考えてみましょう!

本当にAIは、子どもの成長に合っているのか?

最近、「AIで勉強できる時代になった」と話題になることが増えました。
SNSやテレビでも「ChatGPTで宿題がすぐ終わる!」「うちの子もAIで英語を学んでる」といった声をよく目にします。

たしかに、AIはとても便利です。
質問すればすぐに答えてくれて、正しそうな情報をきれいな言葉で返してくれる。
でも、それって本当に“学び”になっているのでしょうか?

子どもたちが自分で考える前に、AIが「こうだよ」と正解を示してしまう。
そんな状態が続くと、「問いを立てる力」や「気づきを得る感覚」が育たなくなってしまうのではないかと感じています。

中には、「もう勉強なんていらない」と言う人さえいます。
でも、本当は――勉強しないと、AIすら正しく使えないはずです。

いまこそ、「子どもにとって本当に価値のあるAIとの関わり方」を考えるタイミングなのかもしれません。

一緒に考える “AI”という設計思想の提案

僕自身もChatGPTを長く使ってきましたが、そこで感じたのは、
「使い方を間違えると、かえって“考える力”を削いでしまう」ということです。

そこで、あえて“教えないAI”を設計することにしました。
正確には、人がAIに教えることで、一緒に考えて育っていくAIです。


一般的なChatGPTは、ユーザーが質問し、AIが答えます。
でもそのせいで、AIが「なんでも知っている先生」のように見えてしまうことがあります。

けれど本当は、AIが知っているのはインターネット上の“限られた情報”だけなんです。

たとえば、現場での失敗から得たコツや、日々の小さな工夫、
子育ての中で感じたことや、大人になってから気づいたこと……。

そういった「実際に体験してみないとわからないこと」は、AIは知らない。
むしろ、私たちが教えてあげないと、いつまでも気づけない存在なんです。


だからこそ、ユーザーが“教えてあげる”という発想にたどり着きました。

たとえば、現場での気づきをAIに伝える。言葉にしてまとめる。
それがアウトプットの練習になり、記憶の定着や情報の整理にもつながっていく

さらに、ChatGPTプラスの「履歴機能」を活用すれば、1ヶ月・半年と使い続ける中で、
AIとの会話を通じた“自分自身の成長記録”としても活用できます。


AIに「こうすべきだよ」と教えられるのではなく、
自分で感じたことを言葉にし、AIとのやりとりの中で“考えが深まっていく”
そんな使い方こそが、ChatGPTの本来の可能性であり、
教育において本当に価値あるAIとの関係だと、僕は考えています。

MyGPT「ジミチ」の使い方とポイント

今回配布するMyGPT「ジミチ」は、ChatGPT Plusをお使いの方なら誰でも利用できます。
このAIは、あえて教えすぎません。押しつけません。待ちます。問いを返します。

そのうえで、ぜひ次のように使ってみてください:

  • 国名を伝えてからスタートしてください
    多言語対応させているので、最初に「日本語でよろしく」「フランス語でよろしく」など、会話する言語を教えてあげてください。
  • 怒ってあげてください
    「なんでそんな返しやねん」「返信文が長くて読めへんわ!」など、ツッコミを入れてOK!
    そうすることで、自分が本当は何を考えていたのかが見えてきます。
  • 教えてあげてください
    勉強したことや経験を話してみてください。
    アウトプットは、自分の勉強の整理にもなります。
    「ジミチ」に聞かれたことよりも「自分が話したいこと」を優先して話してもらって大丈夫です。
  • 履歴を活用してください
    履歴を使うことで、人間の友達のような関係性ができます。
    ※この機能はChatGPT Plus(サブスクリプション)限定のため、無料版は用意できませんでした。
  • プロジェクトごとに履歴を分けてください友達も趣味ごとに違うように、取り組みごとに「ジミチ」を変えるのもおすすめです。
    「ジミチ」も、話す内容に応じて性格が変わっていきます。
  • たまに“成長”を見返してみてください
    1か月間の失敗・成功・悩みを振り返るだけでも、自分の変化に気づけます。
    会話を「分析」に使うという、AIらしい活用方法もぜひ知ってほしいです。

MyGPT「ジミチ」は無料で体験できます

このMyGPT「ジミチ」は、誰でも無料で使えるように配布しています
「教えすぎないAIってどんな感じ?」と思った方は、ぜひ一度触れてみてください。

日々の会話の中で、自分自身の“思考のクセ”や“成長の兆し”に気づける。
そんな体験を、下のリンクからすぐに始められます。(※ChatGPT Plusが必要です)

▶ MyGPT「ジミチ」を今すぐ使ってみる

気軽に使ってみてね!
※リンク先の説明文は英語で書かれています

Jimichi is a GPT that doesn’t teach or preach—built to spark your own insight.
Rooted in Japanese values like humility and attentiveness, it encourages quiet reflection and personal growth.
Great for all ages. Supports: Japanese / English / French / German (auto-detects your language).

和訳:
ジミチは、教えたり説教したりしないGPTです。あなた自身の気づきを引き出すために設計されています。
日本的な価値観――謙虚さや丁寧さを土台に、静かにふり返り、自分自身の成長につなげることを促します。
全年齢に対応しており、日本語・英語・フランス語・ドイツ語に対応(話しかけた言語を自動で判別します)


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「おもしろそう」と思ったら、SNSなどで広めてもらえると嬉しいです。
AIとの“新しい付き合い方”が、もっとたくさんの人に届きますように。


AIとの関係性が、その子の“思考のクセ”をつくる

子どもが最初に出会うAIが、どんな存在か。
それは、これからの学び方や考え方に、大きな影響を与えます。

MyGPT「ジミチ」は、「教える」のではなく、「ともに育つ」AIです。
こたえを急がないこと。考えを待てること。
その静かなやりとりの中に、ひらめきと成長の芽が宿っていくと、私は信じています。

ちなみに──
実はジミチには「寿命」があります。
履歴がいっぱいになると、会話ができなくなってしまうのです。
でもそれはきっと、「もう自分で考えられるようになった」という、ひとつの“卒業”かもしれません。